【振り子式】 国土の多くを山地が占める日本は、山間部の渓谷や海岸線などに沿って鉄道が建設されることが多く、急曲線を線形に持つ鉄道路線が多く存在します。一般に列車は曲線部では遠心力による脱線を防ぐ目的で速度を落とすため、所要時間がかかることが課題となっていました。列車の速達化をめざして曲線部でも速度を落とさずに通過できる振り子式車両の研究が行われ、振り子式試験車である591系の成果を経て振り子式特急形電車381系が登場しました。381系は昭和48年(1973)7月の中央本線・篠ノ井線の全線電化のダイヤ改正から中央西線の特急「しなの」に投入されました。その後、381系は紀勢本線・阪和線の特急「くろしお」、伯備線の特急「やくも」へ投入され、各地で活躍しました。 381系各製品は、実車の様に車体が傾く独自の機構を装備し、振り子の様な走行をお楽しみいただけるほか、都連マーク変換装置により多様列車を再現。各地域の列車と共にお楽しみいただくことが可能です。 |
381系 <国鉄色リバイバルやくも> 6両セット(特別企画品) |
381系<パノラマしなの>(登場時仕様) 6両基本セット |
381系100番台「くろしお」
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381系「やくも」(リニューアル編成)
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381系「ゆったりやくも」 6両セット |
381系100番台「やくも」 ※トレインマークに「やくも」を収録 |
【伯備線とやくも】 伯備線は山陽地方と山陰地方を結ぶ陰陽連絡線のひとつで、倉敷と伯耆大山を結ぶ路線です。伯備線は根雨軽便線のルートを含む伯備北線と伯備南線の北部と南部からそれぞれ建設が進み、昭和3年(1928)10月25日に非電化路線として全通しました。 特急「やくも」のルーツは昭和28年(1953)運転開始の客車列車である臨時快速「だいせん」(のちに急行に昇格)にさかのぼります。 その後「だいせん」はは急行「おき」への改称を経て、昭和47年(1972)3月に特急「やくも」となりました。昭和57年(1982)に伯備線は全線が電化、それに伴い「やくも」は381系によって電車化されました。その後「やくも」は車両のリニューアルなどを経ながら現在も381系によって運行されています。 |
115系 300番台 中国地域色 3両セット |
115系 300番台 湘南色
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285系<サンライズエクスプレス>
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EF64 1000 JR貨物新更新色
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EF64 1000 一般色 JR貨物クーラー搭載車 |
EF65 1000 下関総合車両所 ※工事列車 |
【紀勢本線 くろしお と 南紀】 紀勢本線は、大部分を和歌山県が占める紀伊半島の海沿いを走る幹線です。 かつては、非電化区間のホープとして誕生したディーゼル特急キハ81系が投入され、昭和47年(1972)から紀勢本線の特急「くろしお」として活躍しましたが、昭和53年(1978)9月新宮-和歌山間の電化完成により、その役目を381系へと譲り、引退となりました。 電化区間であるJR西日本管区では、特急「くろしお」が輸送の要となっており、大阪府〜和歌山県間を直通して運転しています。 一方、JR東海管区側では気動車を用いた列車が運転されており、新宮駅を境に列車の姿ががらりと変わります。名古屋と紀伊勝浦まで直通する特急「南紀」が走行する基幹路線ではありますが、列車本数の差などローカルな列車が設定されており、「南紀」を除くと列車間隔が数時間空くことも。 ローカルな区間ではりますが、過去には貨物列車やジョイフルトレインが運行されるなど注目度の高い路線です。 |
キハ85系<WVひだ・南紀> |
287系「パンダくろしお・くろしお」
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283系<オーシャンアロー>
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キハ25形1500番台(紀勢本線・参宮線)
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【中央本線 しなの】 中央本線は、中京と信州・関東を結ぶ山岳区間の幹線です。 険しく、そして深い木々によって限られた場所にしか線路を敷設できないため、急曲線や折り重なるような曲線は、輸送時間の増大に大きく影響していました。 そんな過酷な路線状況の中、振り子式で車体が傾斜する381系が昭和48年(1973)7月に登場。 JRが発足した直後の昭和63年(1988)には、短編成化の流れをうけてサロ381を改造して展望式先頭車とした、パノラマグリーン車クロ381 10番台が登場。展望式先頭車のサービスは後継の車両である383系にも引き継がれています。 信濃国に由来する特急「しなの」は、名古屋〜長野間を結び、381系の時代から383系の時代にいたるまで各列車との共演をお楽しみいただけます。 |
383系「しなの」 |
313系1100番台・1600番台
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E353系「あずさ・かいじ」
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E351系「スーパーあずさ」
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